AI検索の利用が広がる中で、「よくある質問(FAQ)」の価値が高まっています。FAQは、AIにとってもユーザーにとっても、短く明確な答えがまとまっている便利な情報源です。
今回は、AIO(AI検索最適化)の一環として、AI検索に拾われやすいFAQの作り方を、実践ベースで紹介します。
FAQは、「質問→答え」というシンプルな構造で成り立っています。この形が、AI検索の「問いに対して簡潔に答える」という性質とよく合っています。
AI検索エンジンは、以下のような理由でFAQを好みます。
とくに、Perplexity や ChatGPT のようなAIは、FAQ形式のテキストから回答文を抜き出すことがよくあります。
FAQで大切なのは、「よくある質問」ではなく、「よく検索される質問」「よく聞かれる疑問」にすることです。実際にお客様や読者からよく届く質問や、検索クエリ(Google Search Consoleなどで確認)を参考にすると、効果的な質問が作れます。
例:
回答は、1つの質問に対して1つの主張に絞りましょう。長すぎるとAIも読者も混乱します。
良い回答の構成:
質問:構造化データって必要ですか?
答え:
はい、AI検索で情報を正しく理解してもらうために構造化データは有効です。とくにFAQや記事などは、構造化データを使うことで引用される可能性が高くなります。
質問:FAQはどこに掲載するのが良い?
答え:
ページの末尾や記事の中段など、目立ちすぎず自然に読まれる場所が理想です。構造化データを使うなら、位置よりも内容の整理が重要です。
構造化データ(schema.org)のFAQPageを使うと、AIに対して「これはFAQです」と明確に伝えられます。形式はJSON-LDで書きます。
json
コピーする編集する
{
“@context”: “https://schema.org”,
“@type”: “FAQPage”,
“mainEntity”: [
{
“@type”: “Question”,
“name”: “AIに選ばれるFAQってどう作るの?”,
“acceptedAnswer”: {
“@type”: “Answer”,
“text”: “質問はシンプルに、答えは短く明確に書くことが大切です。構造化データを使うことでAIに認識されやすくなります。”
}
}
]
}
WordPressでは、Rank MathやYoast SEOなどのプラグインを使えば、コードを自分で書かなくても簡単に設定できます。
NG例:「AIとは何ですか?」
→テーマが広すぎて、AIにも読者にも答えにくい。
改善例:「AI検索と通常の検索の違いは何ですか?」
NG例:
「〜といった背景があり、こういった経緯を経て、結果的に〜なので、このように考えられます。」
改善例:
「はい。〇〇という理由から、この方法が効果的です。詳細は記事本文をご覧ください。」
FAQは、さまざまな場所で活用できます。
また、AIにとってFAQは「要約パーツ」のように扱われることもあるため、ナレッジベースや用語解説としても有効です。
FAQは、AIにも読者にもわかりやすく伝えるための強力な手段です。
これらの工夫を取り入れることで、AIに引用される可能性を高めるだけでなく、読者満足度の向上にもつながります。
次回は「ゼロクリック時代の対応策」について紹介します。AIが答えを出すことで、クリックされない検索結果が増えている今、どう対策していくべきかをお伝えします。