AI検索は、記事の内容を「文脈」だけでなく「構造」からも理解しようとします。そのため、どんなに良い内容でも、構造が整理されていないとAIに正しく伝わらないことがあります。
そこで今回は、AIO(AI検索最適化)の応用編として「構造化データ」をどう使えばいいのかを、実践的に紹介します。
構造化データとは、ページの内容を「機械が読めるかたち」で整理して伝えるための仕組みです。検索エンジンは通常、HTMLの文章を読みながらページの意味を推測しますが、構造化データがあれば「この部分は商品情報」「これはレビュー」「これはFAQ」と明示的に伝えることができます。
具体的には、ページ内に「schema.org」という形式にそったコード(JSON-LDなど)を埋め込んで使います。
AI検索エンジンは「精度の高い回答」を求めています。そのとき、ページ内の情報が明確にラベル付けされていれば、情報の信頼性や使いやすさが向上します。
構造化データがあると次のようなメリットがあります。
構造化データにはいろいろな種類がありますが、AIOでよく使われるのは以下の形式です。
ブログ記事やニュース記事に使います。著者、投稿日、ジャンルなどを明示できます。
json
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{
“@context”: “https://schema.org”,
“@type”: “Article”,
“headline”: “AI検索を意識した構造化データの使い方”,
“author”: {
“@type”: “Person”,
“name”: “山田太郎”
},
“datePublished”: “2025-06-10”
}
FAQ形式のコンテンツに使うと、AIがその質問・回答セットを直接使ってくれる可能性があります。
json
コピーする編集する
{
“@context”: “https://schema.org”,
“@type”: “FAQPage”,
“mainEntity”: [
{
“@type”: “Question”,
“name”: “構造化データはAI検索で役に立つ?”,
“acceptedAnswer”: {
“@type”: “Answer”,
“text”: “はい。情報を整理してAIに伝えることで、引用されやすくなります。”
}
}
]
}
ECサイトやレビュー系記事でよく使います。価格や評価、在庫状況などをAIが読み取れます。
プラグインを使えばコードを書かずに対応可能です。代表的なものは以下の通りです。
テーマの<head>内か、投稿ページのHTMLエディターにJSON-LD形式で記述します。Googleが提供する構造化データテストツールで事前確認ができます。
構造化データを入れても、必ずAIに使われるとは限りません。ただし、入れておくことで「選ばれる可能性」を確実に高めることができます。
嘘の情報や誤解を与える表現を構造化データに入れると、検索エンジンにペナルティを受けることもあります。実際の内容と一致していることが前提です。
構造化データは、AI検索に情報を正確に届けるための「ラベル」のようなものです。AIが意味を理解しやすくなり、回答として引用されるチャンスも増えます。
次回は、「AI向けのFAQコンテンツをどう作るか」について紹介します。AIが拾いやすい形で質問と答えを整理するコツをお伝えします。